フリーランス・個人事業主のふるさと納税の限度額

 

年々増えている「ふるさと納税」。実質負担2,000円のみでお米やお肉などの食品にとどまらず、様々な品物をいただける制度として、多くの人に利用されています。

しかし、このふるさと納税には限度額があり、限度額をこえて寄付した分は税金が返ってくることはありません(それが本来の寄付なのかもしれませんが笑)。

自分の年収と家族構成を入力すれば大体このぐらいまでふるさと納税できますよ~と教えてくれるサイトがありますが、多くのサイトはサラリーマンなどの会社員向け。会社員などお給料をもらっている人は経費にあたる「給与所得控除」が一定の式によって計算されるため、正確な計算ができるためです。

これに対してフリーランス・個人事業主の方は「給与所得控除」がなく、実際にかかった経費を収入から差し引くため、年収から一律にふるさと納税の限度額を知ることは難しくなっています。

そこで今回は、フリーランス・個人事業主の方が今年いくらまでふるさと納税が出来そうか、限度額の計算のしかたを紹介します。

数式

住民税所得割×20%÷(90%-所得税率)+2,000円

「住民税所得割」といってもパッと出てくる人は少ないですよね。所得税率も把握している人は多くないと思います。ここから、ひとつひとつ見ていきましょう。

なお、これらの数字は今年1月1日から12月31日まで収入・経費などの金額をもとに確定します。そのため、ふるさと納税の限度額が分かるのは早くても来年の1月1日。しかし、肝心のふるさと納税の期限はその年の12月31日まで。

つまり、いくらまでふるさと納税が出来るかは、予測の数値に基づくことになります。

  1. 今年のこれまでの収入・経費を集計する
    今年1年のこれまでの収入・経費を会計ソフトやエクセルなどに集計します。
    ここでは、9月までの収入・経費を集計したものとします。
  2. ①以降の期間の収入・経費を予測する
    ①で集計した9月までの収入・経費の合計額をもとに、今後の年末までの収入・経費を予測します。

     

    【9月までの収入(経費)の合計額】÷9ヶ月×3か月 

    さらに10月以降に特別に発生する収入や経費があれば、個別に加算します。

  3. 事業所得(年間の利益)を予測する
    ①で集計したこれまでの9月までに実際に発生した収入・経費と、②で求めた10月以降の予測値を合計し、年間収入・経費を算出します。
    年間収入から経費を引いた金額が、事業所得(予測値)となります。
  4. 今年適用できる所得控除を調べる
    所得控除とは、その人の生活状況や家庭環境などを考慮して、払うべき税額をなるべく公平にするために設けられた制度です。
    例えば年収が同じであれば、独身で養うべき人がいない人より、結婚していて家庭をもっていたり、老齢の両親の面倒をみている人のほうが税金を払える余裕は少ないはずです。そのため、そのような人たちは所得控除の金額が大きくなり、その分税金が少なくなります。
    奥さん(旦那さん)の年収が150万円までであったり、引退されたご両親のお世話をされていたり、高校生以上のお子さんがいたりといった場合などは、それぞれ33万円の所得控除が適用となります。その他にも各種の控除があるので、お住まいの自治体のHPなどで確認しましょう。
  5. 住民税所得割を予測する
    ③で求めた事業所得から④の所得控除を差し引いて、「課税所得」が求まります。その課税所得に10%をかけたものが「住民税所得割」です。

     

    【③事業所得-④所得控除】×10%=住民税所得割

  6. 所得税率を予測する
    所得税率は「所得税の」課税所得によって変わります。住民税の課税所得とほぼ同じ金額ですが、所得税と住民税とで所得控除の金額が若干異なります。国税庁のHPなどで確認しましょう。
    課税所得が求まったら、下の表にあてはめて所得税率を割り出します。

     

    課税所得 所得税率
    以下
    0円 195万円 5%
    195万円 330万円 10%
    330万円 695万円 20%
    695万円 900万円 23%
    900万円 1,800万円 33%
    1,800万円 4,000万円 40%
    4,000万円 45%
  7. 上の数式に当てはめて、ふるさと納税の限度額を算出する

これで上の数式で使う数字はすべて求めることが出来ました。実際に数字を式にあてはめて、ふるさと納税の限度額を求めましょう。なお、あくまでもこの限度額は予測です。収入が想定より少なかったり、逆に経費が多かったりすると、限度額は少なくなります。限度額以上に寄付してしまった場合、その分の税金は返ってこないので、求めた予測の限度額より少なめに寄付するのがいいかもしれません。

具体的な数値であてはめ

以下の人をモデルに、ふるさと納税の限度額をシミュレーションしてみます。

・9月までの収入は900万円、経費は300万円

・12月に100万円の臨時支出となる経費がある

・専業主婦の妻と2人暮らし

・支払った社会保険料は100万円

9月までの収入・経費が分かっているので、これらをもとに年間の数値を予測します。

  • 収入:900万円÷9か月×12か月=1,200万円
  • 経費:300万円÷9か月×12か月=400万円、400万円+100万円=500万円

これで事業所得(利益)を求めることが出来ます。1,200万円から500万円を差し引いて700万円の事業所得となります。

次に、所得控除です。誰でも適用となる基礎控除(33万円)と配偶者控除(33万円)、支払った社会保険料全額の100万円をあわせて、166万円となります。

事業所得700万円から所得控除166万円を差し引いた534万円が、住民税の課税所得となります。

この課税所得534万円に住民税率10%をかけた53.4万円が、住民税所得割です。

ちなみに所得税の基礎控除・配偶者控除はそれぞれ38万円ずつなので、所得税の課税所得は524万円となり、⑥の表に照らし、所得税率は20%とわかります。

これで計算に必要なすべての数値が出せました。ふるさと納税の限度額の数式にあてはめると、次のようになります。

住民税所得割53.4万円×20%÷(90%-所得税率20%)+2,000円=154,571円

なお先述のとおりあくまでもこれは今までの数値をもとにした予測なので、これより少ない金額におさえることをオススメします。


 

こんな悩みごとはありませんか?

  • 担当者が毎年のように変わる
  • 税理士が高圧的で意見交換できない
  • 税理士から節税策など何の提案もない
  • 試算表をタイムリーに出してくれない
  • 試算表の説明を受けたことがない
  • クラウド会計に対応していない
  • ほとんど税理士が来てくれない
  • 質問しても回答がない、嫌な顔をされる
  • 現在の税理士が高齢でこの先が不安

税理士とのコミュニケーション不足は、記帳内容がぐちゃぐちゃになり、誤った経理処理となる要因となります。

その結果、3~5年周期の税務調査において指摘の対象となり、最大40%の追徴課税(追加で税金が取られてしまうこと)のリスクが高まります。

無駄な税金を払わないためには、常日頃、経理処理や経営環境などについて税理士と共有し、追徴課税リスクへの対応策を早期に講じることが大切です。

岩沢将志税理士事務所では、日本一気軽に相談できる税理士を理念に掲げた代表税理士が、経理内容のご相談はもちろん、税務調査対策(税務調査にて指摘が予想される事項を早期にお伝え)、お客様に最適な節税策のご提案等をさせていただいております。

ただいま、初回限定の無料コンサルティングを実施しております。

強引な勧誘は一切しておりませんので、お気軽にお問合せいただければと思います。

⇒税理士に無料で相談する

~常に代表税理士が責任をもって対応いたします~

CONTACT

Get in touch with us today – we’ll be happy to offer you a FREE initial consultation.
Thanks for visiting!
税理士岩沢将志の写真

Masashi Iwasawa

Certified Accountant / Business Advisor / Taxation Consultant based in Tokyo.
Lover of traveling, climbing mountains, reading books, learning new languages, and gym.