法人成りの節税策③生命保険

会社の税金負担を合法的に軽くする方法として、生命保険を活用するというものがあります。

会社で生命保険契約を結び、保険料を会社負担とする方法です。

今回は、生命保険を使った節税方法とその注意点をご紹介します。

生命保険のメリットとしてあげられるのは、主に以下の3つです。

  1. 保険料の全額(商品によっては全額でないものもあります)を経費に計上でき、その分税金を減らせる
  2. もしもの時の保証を受けつつ、返戻金がもらえる
  3. 節税しながら退職金を貯められる

 

①の「保険料を経費に出来る」というのは、個人で保険料を支払った場合と比較すると、会社が支払うメリットがよくわかります。

個人でも支払った保険料は「所得控除」という形で税金を少なくすることが出来ますが、これには4万円という上限があるのです。いくら保険料を100万円支払ったとしても、所得から控除できるのは4万円まで。

一方、会社で保険契約をした場合は、その保険料は全額(商品によっては一部)経費にして、その分税金を減らすことが出来ます。

もし会社を経営しているのに個人で生命保険に入っている場合は、会社名義の保険に切り替えることをオススメします。

そして②。生命保険なので当然ですが、被保険者(保険をかけられた人)にもしものことがあった場合、保険金を受けとることが出来ます。

会社運営にはリスクがつきものですから、万一のことに備えて保険に入ることはとても重要です。

保険金が降りるようなことが起こらず無事に会社運営を出来た場合でも、保険契約を解約すれば返戻金を受けとることが出来ます。

返戻率は100%に満たない(納付してきた額以上は戻ってこない)商品が多いですが、それまで保証を受けられた料金として考えれば安いもの。

最後に③の節税効果。これは後述するように、退職金との相性がとても良いことで知られます。

自分で会社を立ち上げたとしても、やはり老後の備えとしての退職金は欲しいですよね。

でもただ単に銀行預金で退職金を貯めるより、生命保険に入るほうがオトクになることがあります。

どういうことかというと、生命保険料は経費として認められるので、その分利益を減らして税金を少なくすることが出来るからです。

また途中で解約すると返戻金が低くなるように設定されているため、がんばって満期まで払おうとの意識が強くなります。

銀行預金だと引き出してもほぼ満額返ってくるため、意志の弱い方だと退職金として貯めていたお金を途中で使ってしまうかもしれません(笑)

このように、メリットの多い法人で払う生命保険。

ただ注意しなければならないのは、実際にお金が出ていくという点では税金と保険料も同じ。将来のための貯蓄とはいえ、保険料にあてたお金は長期間にわたって自由に使えないというのも事実。

「税金を少しでも減らしたい!」と考えてむやみに保険に入ってしまうと、現時点の資金繰りに困ってしまうことも少なくありません。

ご自身にあった保険プランを事前にきっちり検討するようにしましょう。


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